彼女の気持ち
毎日毎日通っては悩む日々が続いた。
彼女はもちろん子供がいる事は承知の上で付き合ってくれてた。
ただ、子供がいるから自分が一番じゃ無いことに不満はあったようだが、俺が子供が大切な事も十分理解してくれていた。
でも、まずは俺のことを好きになってもらわないと。
付き合ってはくれた。タイプだとも言ってくれた。でも、2人の時間も短すぎる。
いきなり、俺の子供です。3人いますなんていっても、すんなり受け入れてくれるような女性は、まずはいないだろう。
まず考えたのは彼女の専売特許とも言える、大好きなスキーだ。
彼女はプロのスキーヤーだった。
体調から、現役は難しい状態であったが、彼女にとってスキーは特別なものだった。
日本の大会を総なめし、国際大会にも参加、ワールドカップや世界選手権なども経験してきている。
ワールドカップで10位入賞を成し遂げてもいる。
とても姿からはトップアスリートには見えないが、普通の人にはない、とてつもないオーラがある。
ちなみな種目はフリースタイルスキーのスロープスタイルという種目だ。
見てるだけでビューワーを喜ばせるようなすげぇやつだ。
ただ、一歩間違えば死に至ることもあるとても危険な種目。
一つのジャンプだいで25メートルを超えるキッカーと言われるジャンプ台がある。
彼女の見かけからは想像も出来ないが、事実だ。
おれはボードはやったことあるけど、スキーは小さい時に少しやったくらい。
でも、彼女と付き合って行くには避けては通れない必須の条件だった。
子供達もそれを一緒にやることで、少しは距離が近づくのではと思い。スキー旅行を考えた。
まずはそこからやってみようと。
出逢って4カ月目の12月冬。
初めての旅行に出かける。